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小島アジコの落書き置き場

おもに幻想再帰のアリュージョニスト、ゆらぎの神話関連の落書きを上げています。

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美しいフラベウファと片目のカルレア

ゆらぎの神話

言理の妖精語りて曰く、昔々ないところに、双子の姉妹がおりました。その双子の姉の名前はカルリア、妹の名前はフラベウファと言いました。フラベウファはとても美しい娘で、国中から集めたれた金でその体を飾っていました。その金の装飾に負けないほどの美貌を誇っておりました。しかし、姉のカルリアは一つ目で片足がありませんでした。彼女はいつも森の中に住み、たたら場で鉄を打っておりました。ふたりは、しかし、仲の良い姉妹でした。

ある時、その双子の話を聞きつけて、となりの国から二人の王子がやってきました。王子の名前はそれぞれファラクランテリとファドナンタリと言いました。

ファラクランテリは美しい王子で、フラベウファと比べても劣らない美しさを持ち優しさと慈愛に持っていました。弟のフィドナンタリは争いが好きで、馬に乗り戦車を駆り、あちらこちらの国で戦争をしていました。

フラベウファとカルリアはファラクランテリの美しさに恋をしましたが、フィドナンタリはそれが面白くありません。そこでフラベウファとカルリアをさらって塔の中に閉じ込めてしまいました。しかしフラベウファが彼の妻になることを拒むとフラベウファを金の鎖で縛り付けて殺そうとしました。姉のカルリアは、これから毎日あなたのために、剣を打つのでフラベウファを助けてほしいとお願いしました。フィドナンタリはその願いを聞き入れ、カルレアが剣を打っている限り、フラベウファを殺さないと約束しました。

カルレアの打つ剣は、今までに誰も見たことのないほどの頑丈さと切れ味を持ち、フィドナンタリはこの剣があれば、兄のファラクランテリを殺し、王国を自分のものにできると思いました。

1000本の剣を打つころ、姉妹の居所をついに見つけたファラクランテリがその塔にやってきました。フィドナンタリは打ち終わったばかりの1000本目の剣を持ち、フィラクランテリに戦いを挑みました。カルリアの1000本目の剣は、ファラクランテリの剣をたやすくおり、ファラクランテリを打ち負かしました。そしてフィドナンタリは勝負に負けたフィラクランテリを炉の中に放り込んでしまいました。それをみて驚いたカルリアは自らも炉の中に飛び込みました。カルレアが炉に飛び込んだとたん、炉の中から一本の槍が飛び出し来ました。それはファラクランテリが槍となった姿でした。槍となったファラクランテリはフィドナンタリの目を突き刺し、身体をバラバラにしてしまいました。そして、金鎖にとらわれたフラベウファを助けたのち、ただの一本の槍になりました。

火の消えた炉の中には一本の剣が残り、それはカルリアが剣となった姿でした。

一人残されたフラベウファは、悲しみのあまり、身体がバラバラになりました。そして金の鎖にその姿を変え、塔の中で鎖を吐き続けているということです。



フラベウファ - ゆらぎの神話百科事典
カルリア - ゆらぎの神話百科事典
ファドナンタリア - ゆらぎの神話百科事典